松尾形成外科・眼瞼クリニック スタッフブログ

静岡県浜松市にある松尾形成外科・眼瞼クリニックのスタッフブログです。

眼瞼クリニックの診察

当院は形成外科・眼瞼クリニックです。

眼瞼クリニックって・・・どういう診察をしているのでしょう?

当院へお越しの方の多くは、眼瞼下垂症・眼瞼痙攣・他院オペ後不調など瞼の症状でお困りです。

初診時の瞼症状のチェックシートに基づき、いろいろな検査をしています!

 

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当院HP腱膜性眼瞼下垂症・代償期より抜粋 ↓

顔のどこに力が入っているか確認しています。手足も調べますよ!

しかめつら筋の収縮や、噛みしめがあると、それに関連する筋肉が収縮しているので発熱してるので判断ができます。手の温度を見ても、交感神経緊張状態か副交感神経緊張状態かが分かります。

 

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  • ハイスピードカメラによる瞬目の評価

 ミュラー筋を使ってまぶたを開けていると、まばたが閉じていません。その方はドライアイを訴えます。しょぼしょぼする方・痙攣がある方の診断にも使っています。

撮影後に一緒に動画をチェックするので、自分の瞬きの状態を見ることができます。見ると結構びっくりしますよ!スタッフもまばたき閉じてませんでした・・・(――; 閉じてるつもりだったのでショック・・・。

  • おもり負荷開瞼

 まぶたに1gから3gの重りを貼り、歯を噛みしめないようにしてミュラー筋を収縮させないようにしてまぶたを開けようとすると、開けられないので、診断は容易です。

正常な人は3gのおもりで楽に瞼が開けられますよ!!

 

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 ダイナセンス社(浜松フォトニクス社内)の近赤外線モニター装置で、まぶたを開けることで、青斑核がどのように腹内側前頭前野を刺激しているかを調べて、覚醒(緊張)し過ぎているか、覚醒(緊張)できない状態なのかを把握して手術の方針を決めています。

まぶたと脳はつながっているのです!!

とても大切な検査です!!

 

  • 電子瞳孔計検査(スカラ社製)

 この検査でまぶしさがあるか、交感神経優位の状態か、副交感神経優位の状態かがわかります。憂鬱・不安・どきどきする方に検査していますよ。

6秒間瞬きしないで、目をひらいてもらいます。これが結構大変!という方もいますよ。術前・術後とデーターが改善するのでおもしろいですね。

さらに瞼をテープ固定したり、クリップをつけたりもします。これは元の位置に瞼を戻すことで、肩が楽になったり、首がまわったり、息が楽になったりするので、その確認ができます。けっこう皆さん驚かれます。

 

このように瞼の症状といっても、下垂や痙攣。その中に不眠・不安・憂鬱があったり体の緊張ややる気がでないなど様々です。瞼は奥が深い世界なんです。

どのような経緯で症状が出現したか問診・診察を充分に行い、症状に応じた手術を行っています。

 

院長より

「まぶたの病気は、腱膜が瞼板より外れたり、ミュラー筋が肥大したり、ミュラー筋が薄くなって伸びたりして、ミュラー筋のセンサーに異常が来たした状態なのです。そうして、努力しないと開かなくなる下垂になったり、まぶたが閉じてしまう眼瞼痙攣になったりするのです。

  まぶたの病気の症状は、まぶたを開ける仕組みの異常、青斑核の刺激の異常により多岐に渡るのです。

 眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)の手術をするとき、まぶたを開ける程度を調節するためだけの手術ではいけないのです。手術でミュラー筋のセンサーの感度を上げるか下げるかは、青斑核の感度を上げるか下げるかなので、精神的・肉体的緊張を上げるか下げるかに対応し、患者様の状態を客観的に評価して対応しなければなりません。」

 

 

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